Pixel6の発売以降、日本で急速にシェアを伸ばしていつの間にか国内Android市場でトップに君臨していたPixelシリーズ。コスパ路線をやめてiPhoneやGalaxyと変わらない価格になったPixelの実力やいかに。
ということでPixel9Proが手元に届いてしばらく使ってみたので、実際の使い勝手についてレビューしていきたい。
もう本体持ってるよって人はこちら。
Pixel9Proの概要
近年国内で人気のGoogle Pixelシリーズの最新モデル。ラインナップは以下の4つ。
- Pixel9
- Pixel9Pro
- Pixel9Pro XL
- Pixel9Pro Fold
Pixel9無印は小型で持ちやすいけど望遠レンズはない。XLは結構デカい。Foldは興味はありつつやっぱりデカいのと価格が25万円からなのでちょっと気軽には手が出ない…。
ということで6.3インチの小型かつ高性能で望遠レンズ搭載のPixel9Proを購入。
ハイエンドらしく全てのスペックが高水準でまとまっている。デザインもシリーズを重ねるごとにどんどん洗練されてきていい感じ。
Pixel9Proのスペック
Pixel9Proのスペックをまとめると以下のような感じ。参考までにPixel8Proと並べてみる。
Pixel8Pro | Pixel9Pro | |
CPU | Google Tensor G3 | Google Tensor G4 |
メモリ | 12GB | 16GB |
ストレージ | 128GB 256GB 512GB | 128GB 256GB 512GB |
ディスプレイ | サイズ : 6.7インチ リフレッシュレート : 120Hz ピーク輝度 : 2400nit | サイズ : 6.3インチ リフレッシュレート : 120Hz ピーク輝度 : 3000nit |
バッテリー | 5,000mAh | 4,700 mAh |
重量 | 213g | 199 g |
防水 | IP68 | IP68 |
おサイフケータイ | ◯ | ◯ |
指紋認証 | ◯ (画面内 光学式) | ◯ (画面内 超音波式) |
顔認証 | ◯ | ◯ |
デュアルSIM | 〇(物理SIM / eSIM) | 〇(物理SIM / eSIM) |
価格 | 159,900 | 159,900 |
価格は据え置きのまま、小型化しつつスペックが上がった。私には6.7インチはでかすぎなので嬉しい。
大型モデルが欲しい人にはPixel9Pro XLがあるけど、こちらは177,900円からなので実質値上げと言えるかもしれない。
私の場合はPixel6を使っていたので「6万円で下取りしてくれるマ?じゃあ買います」という感じだったけど、冷静に考えて新たに手を出すには高い。というか最近のスマホ高すぎ。
Antutuベンチマーク結果
Pixel9ProのAntutuベンチマークのスコアは101万点だった。
最新のSnapdragonとかと比べると低いけど、ぶっちゃけPixel6の時点で性能に困ったことがないのでもはやスコア競争に意味はあるのか?という感がある。
もはやスコアどうこうより、省電力性能を高めてバッテリー持ちが良くなった方が多くの人にとって嬉しい気はする。原神みたいな重い3Dゲームを最高画質で楽しみたい人とかには意味のあるスコアなのかも。
ちなみにGoogleは従来のベンチマークスコアではなく、1秒に処理出来るトークン数を重視してCPUを設計しているらしい。Pixel9シリーズに搭載されているTensor G4は45トークン/秒とのこと。このおかげで他社のスマホに比べてオフラインでのAI処理能力に優れるのが売りだそう。
おそらくこの方針は今後も変わらないので、ゲーム性能を重視する人は最新のGalaxyかiPhoneを買うのが無難っぽい。
ちなみにゼンゼロをプレイしてみたところ、画質設定を一番高くするとちょっとカクついた。これ系の3Dゲームをやる時は画質設定を最高より少し下げる必要がありそう。
Pixel9Proの外観とデザイン
色はHazelと迷った末にPorcelainを購入した。デザインはPixel6の頃のダサすぎ真っ黒カメラバーと比べると信じられないくらい進化してて◯。
全体的にフラットかつ角が丸い形になってるので結構持ちやすい。
全体的に高級感ある見た目で良さげ。ボタン配置などは今までと同じ。
Pixel9Proのカメラ性能
Pixel9Proのカメラは
- 標準カメラ
- 超広角カメラ
- 望遠カメラ
の3つ。
特筆すべきは光学5倍望遠が可能な望遠カメラで、6.3インチの小型サイズでこれを搭載しているのが素晴らしい。
ここからは標準のカメラアプリで撮影したそのままの写真を載せているので参考までに。
標準カメラ
昼は自然な写り。解像感高めで良し。ちょっと遅い時間だったから若干暗めに見えるかも。
夜は割と明るめに移してくれる。かといって白飛びも無く、昼と変わらずくっきりしていて良い。
超広角カメラ
広めの画角で解像感も◯。
夜でもタイルがくっきり写っている点は◯。ただ奥のパネルが白飛びしてしまっている。
望遠カメラ
昼夜ともに5倍望遠でこれはヤバすぎ。あまりにもくっきり映り過ぎているし横の看板の文字まではっきり読める。
その他適当に撮った写真
カメラまとめ
見てもらった通り、Pixel9Proのカメラ性能はかなり高い…というか2024年最強格だと思う。
これを上回るとなるとライカとコラボしているXiaomi 14 ultraとかになってくるんだろうけど、あれは6.7インチでデカいしおサイフケータイに非対応なのが痛い。
Pixel9Proの付加価値
Pixel9Proの付加価値はハイエンドらしく全部乗せという感じ。おサイフケータイはもちろんあるし、無線充電に逆無線充電もあり。デュアルSIMで2回線使えるし防水防塵はしっかりIP68。
上記に加えてプラスアルファでいくつか紹介。
Gemini Advanced
Googleが最近推してるのが最近流行りの生成AIのひとつ、Gemini。
プロモーションでは献立を考えてくれるだの言ってたけど、実際そんな使い方する人いるか?
ちょっと試してみたけど、無印は正直いってかなり役に立たない。これならChatGPTの方が良いのでは?という感じ。
対してGemini Advancedはなかなか性能が高く、様々な形式のファイルを入力して情報を与えることが出来るのが強み。しかもPythonが実行できるので、意外といろんなことが出来る…が、どう考えてもPCからアクセスした方が使い勝手が良いのでやっぱりスマホで使わない。
超音波式指紋認証
画面内指紋認証は今まで光を当てて指紋の形状を見る光学式だったんだけど、Pixel9シリーズでは超音波によって指紋の形状を見る超音波式が搭載された。
些細な違いに見えてこれが結構良い。光学式より精度が高く、超音波で形状を判別しているので指が水で濡れてたりしてもちゃんと解除してくれる。あと夜眩しくない。地味に嬉しい進化ポイント。
Super Actuaディスプレイ
ディスプレイは発色の良い有機ELで、リフレッシュレートは1~120Hzの可変。1,280×2,856で解像度も良し。Corning Gorilla Glass Victus 2 採用で耐久性も◯。
何より良いのがピーク輝度3000nitの超明るい画面輝度。昼間のえげつない日光の下でも輝度を最大にすればすみずみまでくっきり見えるのが素晴らしい。
明るさMAXにしても全然見えずに手で覆っていた時代が懐かしい。
Pixel9Proは高性能カメラ付き小型Androidの最強格
ということで、Pixel9Proは小型サイズのAndroidの中でカメラの性能に重点を置いて考えるなら(ここ重要)、現状最高の完成度を誇るスマホだと言っていいと思う。
逆にカメラを重視しない場合はGalaxyがいるので選択肢に挙がりにくい。
6.3インチ以下の国内向けのハイエンドモデルでまともな望遠カメラ付き、かつおサイフケータイや防水などの付加価値も全部入りのスマホとなると、今まではiPhone15Proしか選択肢がなかった。Androidで同等の性能となるとどうしても6.7インチ超えの大型モデルしかなく、大きさか望遠カメラかおサイフか、何かを妥協するしかない。そこにようやく登場したのがPixel9Proという状況。
とはいえ価格は高すぎ。まあこれはPixelに限らず最近のスマホ全般に言えることだけど…iPhoneの15万に驚愕していたのも今は昔。諸行無常。
Pixel7シリーズ以前のスマホからの買い替えをオススメ
Pixel7シリーズ以前に発売したスマホから買い替えると結構違いを感じられてオススメ。
メモリが16GBもあるのでアプリをいくつ起動していてもサクサクだしバッテリー持ちも良くなるはず。
Pixel8Proユーザーは待ってもいいかも
逆にPixel8Proからだとデザインくらいしか違いを感じない可能性あり。
Pixel10がTSMC製のSoCを搭載するらしいので性能やバッテリー持ちが向上するかもしれないし、その頃にはAI周りも今より進化しているかもしれないので、一旦様子見でも良いと思う。
以上、片手に収まるサイズが良くて、性能も付加価値もカメラも妥協したくない…そんなAndroidユーザーにおすすめなスマホでした。
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